No.0710:東京ディズニーランド秘話
「ウォルト・ディズニー―創造と冒険の生涯」
- ボブ・トマス著
- 解説・岡田斗司夫ゼミ
- 岡田斗司夫氏
- 1958年生れ
- 日本のプロデユーサー評論家
- 文筆家
- (株)オタキング代表取締役。)
- 岡田斗司夫氏
まずは、今回も「日本人の知らない日本語」について |
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「人々の「々」はどう読むのか、という外国人の質問に答える場面」について上場企業T社元社長のT・Oさんからいただいたコメントです。 「記号としての「々」ですが、昔印刷業の人に「のま点」というと教えてもらいました。 字を分解すると「ノ」「マ」になるからですが、最近のスマホでは出なくなりました。 また、ロータリーで、最初に歌を歌うのですが、歌い終わると拍手をします。 何の拍手なんだろうと思います。乾杯の後も拍手をしますが、これは祝いの席が始まりなんでしょうか。それにしてもなぜ盃をあげたときは何に対して拍手をするのだろうと思うと不思議になります。」 ⇒素朴な疑問も尽きないようです。ご存じの方は教えてください。 |
●さて、今週の「でんごんばん」は、今年開園40周年を迎え、ますます好調で人気の高い東京ディズニー・ランド。本家創設者のウォルト・ディズニーやランド経営の秘話の数々。岡田斗司夫氏の解説等をまとめました。 岡田斗司夫氏は1958年生れ。日本のプロデユーサー、評論家、文筆家、(株)オタキング代表取締役。 ●ディズニ―ランド本の出版は多いのですが、ディズニ―ランドを楽しみましょうという本が多く、ディズニ―ランドとは何なのかという本は少ない。 人間ウォルト・ディズニ―も神様としてのウォルト・ディズニ―として描かれている。だが、ウォルトも一経営者として悩みも多かったと思います。 NO710「東京ディズニーランド秘話」⇒ディズニー20世紀最大の失敗。 NO711「ランド研究」⇒人々の錯覚を利用したランド設計。 NO712「ディズニ―ランドビジネス」⇒ディズニ―ランドは錬金術? NO713「ウォルトとミッキーと白雪姫秘話」⇒経営者の悩みもうかがえます。 |
東京ディズニーランドの悲劇
●東京ディズニーランドだけが、ディズニー社が所有していない。
オリエンタルランドという日本の会社がディズニーランドを所有している。
世界中のディズニーランドでディズニーと資本関係がないのは日本だけ。
当時(40年前)のディズニ―は、日本なんかでやっても、儲かるはずがないということで、ライセンス契約にして、売り上げの何%かを入るようにした。
日本と契約を結んだ人は、ディズニーですごい出世をしたんですが後でめちゃめちゃに叩かれた。
大きな読み違いは、日本人が、あんなにお土産を買うとは思わなかった、ということ。
ディズニ―・米国での売り上げの大半は、園のなかでの飲食だったが日本は飲食はあまりしないが、お土産はとてもたくさん買う。結果大成功。
そこで、その後ディズニー社は、上海、パリ等でも、絶対に直轄経営にした。
日本との契約は、20世紀最大のディズニー社の失敗と言われている。
着ぐるみのダンサーについて
実は、ミッキーマウスの身長は、アメリカのディズニーと日本のディズニ―
では違う。アメリカでは、ミッキーの中に入るダンサーは男でなければならない
というマニュアルがある。設定は165センチぐらい。
160センチ程度の、そんなダンサーはなかなかいない。
だから、フロリダとか、カリフォルニアのディズニーにいくと、時々170センチ
ぐらいのミッキーが出てくる。ここでは、本国のマニュアル(男でなければ
いけない)をしっかり守っているから。
ところが、東京ディズニーランドは、あえて目をつぶっている。
この10年ぐらいでミッキーの中の人は、ほとんどが、女性になっている。
ミッキーマウスのアルバイト募集の基準は身長しか書いていない。
150センチから152センチ。ダンサーでうまくないとダメかと思っていたら
そうではない。下手にダンスや演技ができると、ディズニー的な動きが出来ないから。
●一度やると長く続ける。しかし、長く続ければ続けるほど時給1100円では
きつくなってくる。男の人は結婚して家族を養っていかなくてはならない
ので。好きだから続けている女性が続けることになる。
ディズニーの着ぐるみ的な動きは特有なものがあるからゼロから仕込む。ディズニーはできるまで帰れない。
その辺がブラックなのか、教育熱心なのか・・・。
だからみんなすごく上手になる。
しかし、ディズニー以外では役に立たない。
だから、さらに長く勤務することになる。
今勤めている人は、十数年目だという(ヤフー相談箱より)
⇒実は、着ぐるみで、身長制限が一番きついのは、ジミニ―・クリケット。 ピノキオと一緒にいるステッキ持ったコオロギ。145センチ。 |
●ディズニーは、バイトにすごい権限を与えている。
つまりセブンイレブン方式。
セブンイレブンは、品ぞろえ等の権限をアルバイトに与えやる気を持ってもらう。オリエンタルランド側の社員は園内にすごく少なくてほぼすべてがアルバイト化することで、コストダウンをしている。
⇒『ディズニーキャストざわざわ日記』」「でんごんばん」NO389~NO391参照。 |
施設老朽化等の影響
●また、地震大国日本では、保険料がものすごく上がってしまった。
シューテイングギャラリー等で電球があるのですが、LEDでは思った色が出ないということで、東京ディズニーランドは普通の電球で50万個電球を使っている。50万個使っていたら、確率的に1日100個
ぐらいどこかが切れる、オープンの時に電球がキレていてはいけないのでディズニーランドは閉園後、点検する。とんでもない作業。
それが初期の頃は少なかったが、老朽化が進み多くなってきた。
●昔は入場制限があったが、入場制限を取り払ってしまった。
あらかじめ日時指定して券を買っておく。それを外した。
昔はどんなトラクションでも90分待ちはなかった。
一番忙しい時のビッグサンダーマウンテンで「120分待ち」だった。
いまは、「180分待ち」が当たり前になった。
⇒コロナ前の2018年は「年間3255万人」で最高の入園者だった。 2024年の目標は「2600万」としている。 |
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